三幕構成でわかる物語の流れ
物語が面白く感じられるのは偶然ではありません。多くの作品には“型”があり、その代表的なものが三幕構成です。これは物語を作るときに迷わないための地図のようなもので、知っておくとストーリーの流れがぐっと分かりやすくなります。

物語を動かす三幕のしくみ
三幕構成でわかる物語の流れ
第一幕(導入)
1、登場人物や舞台となる世界を紹介する部分。
2、主人公の「日常」が描かれ、そこから物語を動かすきっかけ(インサイティング・インシデント)が起こる。
3、読者や観客が「この物語は何を描くのか」を理解できるようになる。
第二幕(対立)
1、主人公が目標に向かって進むが、困難や障害に直面する。
2、仲間や敵との関係が深まり、試練を通して主人公が成長していく。
3、中盤には「ミッドポイント」と呼ばれる大きな転換点があり、物語がさらに盛り上がる。
4、終盤には「最大の危機」が訪れ、主人公が敗北寸前まで追い込まれることもある。
第三幕(解決)
1、クライマックスで主人公が最終的な選択を行い、物語の問いに答える。
2、対立が決着し、テーマが明確になる。
3、余韻を残すエピローグで締めくくられ、読者や観客に満足感を与える。
構成の比率
三幕構成は一般的に 1:2:1 の割合で展開されます。
第一幕:全体の25%
第二幕:全体の50%
第三幕:全体の25%
三幕構成の魅力
1、読者や観客が「次に何が起こるのか」と期待し続けられる流れを作れる。
2、主人公の成長やテーマを自然に描ける。
3、物語のリズムが安定し、理解しやすい。
物語を味わう新しい視点
三幕構成は複雑な理論ではなく、物語を整理し、自然な流れを生み出すための基本的な枠組みです。少し意識して取り入れるだけで、ストーリーはより引き締まり、読者や観客を惹きつけやすくなります。そして映画や小説を楽しむときも「ここが第二幕の盛り上がりだな」と気づけるようになり、作品の見方そのものが豊かになっていきます。
参考:カクヨム『きちんと学びたい人のための小説の書き方講座 シド・フィールドの「三幕構成」その①』/フィルムアート社
その他作品の三幕構成の解説
具体的な映画や小説を例にして、この三幕構成がどう機能しているかを分析してみましょう。