よく考えられたシナリオです!
他のDVDの予告で見かけたりして気になってはいたんですけど何気に借りてドハマりしました。
予備知識なしで観たのもよかったのかもしれません。
Re:CREATORS(レクリエイターズ)」
原作・キャラクター原案: 広江礼威 監督: あおきえい アニメーション制作: TROYCA
予告編でのナレーションと流れる映像のギャップが気になって(この時点ではどんな物語か想像できなかった)というのもあるんですが、このナレーションで語られる言葉が本編のエンディングで効いてくると思いました。
制作スタッフのストーリーに対する丁寧さと実に考え込まれた作品なのだと感じました。
おそらくですがシナリオは“ヒーローズジャーニー”をきっちりはめこんでると思います。
【最も危険な場所への接近】にあたる部分では直前の『焚火を囲むシーン』(=チームの結束が固まるところ)にあたる部分を温泉での決起会として描いてるのが笑えました。
キャラの役割がしっかり描いているのも良かったです。
ロキにあたる役割の築城院真鍳(ちくじょういん まがね)がいい!
どの登場人物もキャラが立っていてよかったんですけど、一番気に入っているのは築城院 真鍳(CV・坂本真綾)。
物語のトリックスターで、分かりやすく言うとロキのポジションです。
敵か味方かわからず、物語をかき回す役回りですが見事にこなしてます。
CVの坂本真綾さんはアニメ、洋画、海外ドラマの吹き替え、ミュージシャンとしても活躍している方です。
(ナタリー・ポートマンの吹き替えやアニメではフェイトシリーズのジャンヌダルクが有名かも)
こんな役もできるんだ、と驚きました。しかもよく合ってる。ほぼ喋りっぱなしのエピソードもあり、ほぼ坂本真綾劇場な回もありました。
全てのキャラのバックボーンが練られてる
登場人物の多くは、アニメ、漫画、ゲームの世界から現実世界へ呼び出された設定。故にどこかでみたことのあるフォロワーキャラなのですが、彼らがどんな世界の主人公であるのか設定がよく考えられているので葛藤と行動に納得できます。
時折、原作者や製作者サイドの視点や考えが語られるのも興味深かったです。
中でも恋愛シュミレーションゲームの世界から出てきたキャラが登場した時には「そう来るか!?」と。そしてその後の展開はめっちゃ楽しかったです。
終盤がっちり掴まれる熱い展開
最大の試練→報酬→帰路→再生→帰還の流れも良かったです。
キャラにとって哀しい内容を含んでいるものですが、ちゃんと救いもある。そこが一番よかったです。
何よりもそこに制作スタッフの作品に対する愛情や熱意、真摯さを感じずにはいられないのです。
シリアスに進むストーリーラインの間入るコミカルだったり微笑ましかったりする流れも全体を崩す事ない良い混ざり具合でした。こういうのは原作が良いのか監督力か、あるいは演出家の能力かわかりませんけど、とにかく絶妙です。
原作は、広江礼威先生。ブラックラグーンは漫画もアニメも好きです。コミカルな部分はやはり原作力なんでしょうかね。
監督は、あおきえい氏。調べたら『Fate/Zero』の監督さんなんですね。Fate/Zeroも良かったです(ちょっと遠い目……)。
そして終盤!
泣きました!
ぶっちゃけTVアニメで泣いたのは初めてです。
ストーリー作りの教材としても観て欲しい
作品としても良作ですが創作の教材としても成り立つ作品です。
シナリオはもちろん、キャラのストーリー上の役割が明確。ネット界隈で創作をしている人には、ぜひとも観てもらいたい作品でした。
TVアニメ「Re:CREATORS(レクリエイターズ)」第2弾PV
完全新作オリジナルTVアニメーション 神々の地に、制裁を--
原作・キャラクター原案: 広江礼威 “BLACK LAGOON”
監督: あおきえい “Fate/Zero” “アルドノア・ゼロ”
アニメーション制作: TROYCA “アルドノア・ゼロ”
公式サイト:http://recreators.tv/
twitter:https://twitter.com/recreators_tv
『BLACK LAGOON』の広江礼威と『アルドノア・ゼロ』のあおきえいがタッグを組んだアクションアニメ第1巻。アニメやゲームが好きな高校生・水篠颯太。ある日彼の前に、二次元世界のキャラクターが現実のものとして現れる。第1話と第2話を収録。 (詳細はこちら)