『タワーリング・インフェルノ』(1974年公開)は「通常の三幕構成」と「災害型三幕構成」の両方で読み解ける作品です。通常型では主人公の奮闘と課題解決を中心に、災害型では火災という圧倒的な恐怖と人間ドラマを中心に描かれています。
🔹 通常の三幕構成で見る『タワーリング・インフェルノ』
- 第一幕:日常と課題提示 設計者ダグが完成した超高層ビル「グラス・タワー」の落成式に参加。だが配線の不備や火災の予兆が示される。
- 第二幕:試練と成長 火災が拡大し、設計者ダグと消防隊長オハラハンが協力して人々を救出。仲間との連携や責任感が強調される。
- 第三幕:課題解決と安定 最終的に消防隊がビルを制御し、火災を鎮める。生存者が救出され、主人公たちは責任を果たし未来への希望を残す。 👉 通常型では「主人公の責任感と成長」「課題解決」が中心に見える構造です。
🔹 災害型三幕構成で見る『タワーリング・インフェルノ』
- 第一幕:災害前の日常+予兆 落成式という華やかな日常が描かれるが、地下の発電機トラブルや不備が不安を呼び起こす。
- 第二幕:災害のピーク 火災がビル全体に広がり、パーティ会場はパニックに。犠牲者や絶望的状況が続出し、人間ドラマが中心となる。
- 第三幕:災害後の収束と再生 消防隊と設計者が協力し、最終的に大量の水で火災を鎮める。生存者は新しい未来へ歩み出す。 👉 災害型では「火災そのものと人間ドラマ」が中心で、恐怖から再生への流れが強調されます。
🔹 比較表
| 幕 | 通常の三幕構成 | 災害型三幕構成 |
|---|---|---|
| 第一幕 | 主人公の日常と課題提示。例:設計者ダグが不備を発見し不安を抱く。 | 災害前の日常+予兆。例:落成式の華やかさと地下のトラブル。 |
| 第二幕 | 主人公が試練に直面し、仲間と協力して成長。例:消防隊と設計者が救出に奔走。 | 災害のピーク。例:火災拡大、犠牲者続出、絶望的状況。 |
| 第三幕 | 最終的な課題解決。例:火災を鎮め、生存者を救出。 | 災害後の収束と再生。例:大量の水で火災を鎮め、生存者が未来へ。 |
🔹 違いのまとめ
- 通常の三幕構成 → 主人公の責任感や課題解決を中心に描く「英雄譚」的構造。
- 災害型三幕構成 → 火災という圧倒的災害と人間ドラマを中心に描き、恐怖から再生への流れを強調。
『タワーリング・インフェルノ』は、通常型では「建築家と消防隊長の奮闘劇」、災害型では「火災に巻き込まれた人々のサバイバルドラマ」として理解できるのが面白いポイントです。
その他作品の災害型(ディザスター)三幕構成
具体的な映画や小説を例にして、この三幕構成がどう機能しているかを分析してみましょう。