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キャラクターたちの役割
物語に登場するキャラたちには役割があります。 登場人物はただなんとなく登場しているわけではありません。
エンディングというゴールを目指して必ず何かの役割を持っています。 では、キャラクターが演じているのは、一体どんな役割なのでしょうか? ここでは、ざっくりと役割について説明していきます。
英雄(ヒーロー)=主人公です。物語の中心にいて、読者の共感を得やすいポジションのキャラで、重要な存在です。
賢者(メンター)=主人公を導くキャラです。主人公に重要なアドバイス、ヒントを与える存在です。それにより、主人公は問題を
解決するきっかけを得たりします。贈与者とも呼び重要なアイテムを渡す場合もあります。
仲間(アライズ)=呼び方のとおり、主人公の仲間。協力者です。一匹狼設定の物語にもおいても協力者は存在しています。主人公の出来ない事、人格、性格の欠けている部分を補う役割をおわせる事ができます。
使者(ヘラルド)=主人公を冒険に導く存在です。探偵モノでの依頼者やスター・ウォーズでのR2D2とC3POのドロイドコンビとかです。
影/悪者(シャドウ)=主人公の影、対比となる存在です。真逆の考え方や思想を持っている事が多いです。最終的な決着の相手になったりします。けれど対比の存在であるものの、必ずしも敵対関係にあるとは限りません。
いたずら者(トリックスター)=動かない話をかき回したり、雰囲気を変えたい時に活用できます。主人公たちがおこなっている上手くいっている行動を邪魔する役目に使うと効果的です。強敵を追い詰めたのにトリックスターの行動で台無しになり、新たなピンチを呼び込んだりします。シェイプシフターと同じ役割をする事が多いですが、より多く物語や主人公に影響を与えます。
門番(シュレスホールド・ガーディアン)=最初の難関(危機)や敵です。これを乗り越えると次の物語の何か(仲間、情報、武器など)を得たりします。主人公の最初の試練であり、主人公がどんな行動、考え方をする人物なのか、読者が理解するきっかけになります。
変化する者(シェイプシフター)=立場や行動が変わる事で物語に影響を与えます。主人公側や敵側にもどちらでも存在させる事ができます。物語の軌道を変える時に便利なキャラです。トリックスターと同じ役割をする事がありますが、それだけの為に登場している場合が多いです。
※番外
道化者 トリックスターやシェイプシフターを道化者と説明されていいる事も多いのですが、個人的には前者が物語の流れに影響を与えるのに対して道化者は、物語の雰囲気を変える事が役割で、物語の変化に関わっていくる度合いでトリックスター、シェイプシフターの要素が加わってくるのだと思います。
以上が登場人物の役割を簡単に説明したものです。 ここで覚えてもらいたいのは役割を兼ねる事は当たり前ようにありますので、必ずしも複数の登場人物が存在しなくても成り立つという事です。 また、人格のある存在だけでなく出来事が役割を持つ場合もあります。それは登場人物が、ひとりでも物語が成り立つ事を意味します。
拝読ありがとうございました。
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