ホラー型三幕構成とは?
― “じわ怖”から“絶望”まで、恐怖を段階的に育てる物語術
ホラー作品を作るとき、 「どうやって怖さを積み上げればいいのか」 「どこで盛り上げればいいのか」 と悩む人は多いものです。
そんなときに役立つのが、物語の王道である三幕構成。 実はホラーは、この三幕構成と相性が抜群なんです。
今回は、ホラー作品に特化した“三幕構成”を、 初心者でもすぐ使える形でわかりやすく紹介します。
第1幕:不安 ― 日常に“違和感”を混ぜる
ホラーは、最初から怪物を出す必要はありません。 むしろ、日常の中に小さな異変を落とすほうが効果的です。
- 夜中に聞こえる足音
- 誰もいないのに揺れるカーテン
- 行方不明者の噂
- 主人公だけが見える影
こうした“説明できない違和感”が、 プレイヤーの心にじわじわと不安を植えつけます。
✔ 第1幕のポイント
- 主人公と舞台を紹介
- 日常の中に小さな異変を置く
- 「何かがおかしい」と感じさせる
ホラーの始まりは、静かで、薄暗くて、どこか不穏。 この空気づくりが成功すると、物語全体が一気に引き締まります。
第2幕:恐怖 ― 異変が“現実の脅威”に変わる
第1幕で撒いた不安が、ここで一気に“恐怖”へと変わります。
- 影の正体が見える
- 仲間が消える
- 呪いのルールが明らかになる
- 主人公が孤立していく
- 選択肢によって生死が分かれる
ホラー作品の“本編”はこの第2幕。 恐怖が段階的にエスカレートし、 主人公は逃げるか、調べるか、戦うかを迫られます。
✔ 第2幕のポイント
- 恐怖を段階的に強くする
- 主人公を追い詰める
- 真相に近づくほど危険が増す
- 分岐やルートが生まれる
ホラーは“追い詰められるほど面白くなる”ジャンル。 ここでの盛り上げ方が作品の印象を大きく左右します。
第3幕:絶望 or 解放 ― 恐怖の正体と向き合う
いよいよクライマックス。 主人公は、逃げ続けてきた“恐怖の正体”と向き合います。
- 呪いの真相
- 怪異の正体
- 黒幕の存在
- 最後の選択肢
そして、プレイヤーの選択によってエンディングが分岐します。
✔ ホラーの代表的なエンディング
- バッドエンド:逃げられない、呪いが続く
- ノーマルエンド:助かったが後味が悪い
- トゥルーエンド:真相を理解し、完全に解放される
ホラーは“救われない結末”のほうが印象に残りやすいですが、 トゥルーエンドでしっかり回収すると満足度が高まります。
まとめ:ホラー型三幕構成は“恐怖の階段”
| 幕 | 感情 | 内容 |
|---|---|---|
| 第1幕:不安 | 違和感 | 日常に小さな異変が起きる |
| 第2幕:恐怖 | 追い詰め | 異変が現実の脅威となる |
| 第3幕:絶望/解放 | 決着 | 真相と対峙し、結末へ |
ホラーは、 「不安 → 恐怖 → 絶望(または解放)」 という感情の流れを作ることで、プレイヤーを深く物語に引き込みます。
その他作品の三幕構成の解説
具体的な映画や小説を例にして、この三幕構成がどう機能しているかを分析してみましょう。